今回は大道芸のことについて。シェンシェンとカモンヌと考えてみよう!*完全なるタカシェンカ個人としての見解ですのでご了承下さい。
大道芸人っていう響きを聞いてみなさん何をイメージしますか?ジャグラーだったりクラウン(ピエロ)だったり?
大道芸って読んで字の如く「道でやるから大道芸」だと思っています、つまり専門ジャンルを問わず道でやっているなら大道芸です。道幅が狭かったらなんなんだ!小道芸なのか!みたいな気もしますが置いときましょう笑 あくまで道という前提なのです。なのでステージでやっているならそれは大道芸ではないと思っています。もちろん大道芸をステージでやってほしいといわれることも多々あるのですが、実際やることは若干違うことになります。
では大道芸とステージは何が違うのでしょうか?
これは自分のパフォーマンス哲学ですが芸のジャンルを問わずパフォーマー、エンターティナーになりたい方はちょっと参考になるかもしれません。すごいあるあるな話を一つ
ジャグリングや自分の専門技術がいくらうまくても全く大道芸では盛り上げられずに挫折する。ステージではうけるのに。
ほぼ100%みんなが通る道です。「なんでこんなに上手いので盛り上がらないんだ!」と・・・
若いタカシェンカは思いました「難易度が足りないんだ!」
結果としてウクライナ留学が終わった2006年あたりの演技はざっくりいってこんな感じでした。
- 3-7ボール
- 3-6クラブ
- 3-6ファイヤートーチ
- 3-5トライアングル
- 椅子倒立
今見返すとなんと若い演技構成なことか・・・技ばっかり!!!笑
では何が問題なのでしょう???大道芸とステージの最も大きな違いは「見る人の状態」です。本当の道端でやってる大道芸はエンターテイメントを見るつもりのない、見る姿勢になっていない不特定多数を相手にスタートすることになります。ではステージはどうでしょうか?ステージでイベント告知がされていて集まってくる人は「ある程度見る姿勢」になっています。初めに集まっている人の数にもよりますが、いきなり技を繰り出しても問題ありません。貴方の技術が素晴らしくて完璧なら盛り上がるでしょう。劇場だと最高の状態「完全に見る姿勢」になってますよね、もうチケット代払って着席して待ってるわけですから、前払いしてる分絶対楽しみたい!そう思いますよね??万をこえる時間を費やして練習した技術で観客の期待に応える演技をすればショーは大成功!となるわけです。
大道芸とステージと、何が違うかもう書いているのですがめっちゃわかりやすく書きます。初めの段階でステージにあって大道芸にないもの、それは「観客の期待」です。大道芸人になるには向き不向きがかなりあるといわれますし、自分もそう思います。その辺を歩ている不特定多数の人たちを「期待を込めた観客」に変える魔法を使える人と使えない人に分かれるからです。
「観客になった人」は常に「期待」しています、期待してくれるから貴方の次の技を見てもらえるわけです。
まずこの魔法を習得しないと、本当に得意な技術を見てもらうところまでたどり着くのは不可能です。ステージではこの魔法は使う必要があんまりないので最終的に同じ技をやるとしても必然を演技構成は変わってきます。この魔法は家や体育館やオンラインで練習することは不可能です。だから100%みんな一度は挫折することになるのです。この魔法はストリートに立つ事で自然と自分の中から出てきます、いろんなパフォーマーさんを見て参考にするのもいいですが人のコピーをやっても貴方である意味がないのでほどほどにしましょう。
まずは興味をひき、無意識に期待させる。この魔法は自分の世界に引き込むとかよりもはるか前の段階でストリート特有のものですがこの魔法が使えると観客が予定よりすくないステージでうまくやることが可能になってきます。まずはこの魔法をかけて、その後集まった人たちを自分の世界に引き込むのが大道芸といえると思います。
更に持論を重ねたいと思います。大道芸とは期待しない人たちを期待のまなざしで見つめる観客に変える。と書いてきました。ではなぜそもそも期待してないのでしょうか?名前聞いたことないし、まったくもって知らない人だから期待しないのでしょうか? なぜステージに立っている人には若干の期待をするのでしょうか?
至極単純、私はそれは「演者と客の目線の高さ」にあると思います。人は全く知らない人を上に見ることはまずないでしょう。ステージに立っている人は見上げないと見えない、人は見上げるという行動のみでも「なにかするんだ」という勝手な期待をしてくれます。そうです、観客より高い位置を作り出して確保しましょう笑 大道芸において「高いは正義」これは成り立ちます。しかしながら高所の演技は落ちたら本当に怪我する、または死ぬのでご注意を。最近知り合いが二人おちて骨折しました。二人とも入院しましたが復帰できそうなのでよかったです。
ここまで比較して大道芸のほうがステージよりも大変だという点を書きましたが、圧倒的にステージパフォーマンスが大変な面があります、それは演技の難易度、完成度です。「失敗したからトークでかわす」大道芸での常套手段もステージでは全然使えません。ステージをみるお客さんたちは完璧な演技を期待しています。ステージに立ったパフォーマーは盛り上げる義務があります。大道芸は盛り上がらなかったらただそれで終わるだけの話ですが劇場で先にお金払った人たちにとっては「盛り上がりませんでした」ではすみませんからね。ステージは1ミス即死の緊張感を持たないといけません。
なので会場の規模にもよりますが大道芸のノリでステージをやるとかなりコケることになる場合が多いです。
演技だけしたい人はステージが得意、お客さんとのカラミなどが得意な人は大道芸が得意、雰囲気、演技を使い分けて両方が得意!!という人は数多くはいません。だいたいどっちかに苦手意識があるパフォーマーが多いかなというのが私の印象です。もちろん有名なパフォーマーさんたちは両方得意としていますよ。
エンターティナーになりたいなって思ってる人は自分がどっちに向いているか、意識していろいろチャレンジしてみるといいでしょう。
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